理系ろう学生の集い 理系ろう学生の集い
DSOの集い

〜開催要旨〜



 理系ろう学生団体(Deaf Science Organization 以下、「DSO」と略する)は全国各地の高校生・大学生・社会人の有志で結成された団体です。そのDSOの活動方針は「過去・現在・未来」です。『現在のろう学生』だけでなく『未来のろう学生』である中高生と交流する企画を設けたりしています。また、月に1~2回のペースでLINEやskypeで興味のある科学ネタや大学の研究内容をテーマにした「しゃべり場」を設けて交流を図っています。

 現在、高等教育機関に進学するろう学生が少しずつ増えており、ろう学生の環境が変化しつつあります。その中で、『未来のろう学生』は講義や実技、実験、実習時の対応、コミュニケーション方法についてなどを不安に感じたりしているのではないでしょうか。理系の場合、専門用語を扱う他に実験器具や危険物を扱うこともある為、教授や同期とのコミュニケーションを疎かにすると怪我につながる可能性があります。その不安や悩みについては「しゃべり場」の会話だけでは足りない部分があると思います。

 その他にも、

 「理系に興味あるけど、理系の内容が分からない・・・」
 「理系のどこが面白いのかが気になる・・・」

 という方もいるでしょう。そういった問題から

「『未来のろう学生』や『現在のろう学生』と交流をする為に「しゃべり場」を設けるだけでなく、一堂に会して中高生や様々な大学生と実際に交流をしてみたい。その交流を通して、理系の悩みから理系の面白さについてなどを伝えていきたい!」

という思いが生まれました。この思いを実現させる1つの企画として、2012年8月にDSOが主催する第1回目の「理系ろう学生(DSO)の集い」が開催されました。

DSOの集い
第1回理系ろう学生の集い 集合写真


 2013年3月に第2回目が開催され、その集いに高校生も参加しました。理系や文系の大学生と共に高校生も交えて実験をしたり、理系のトピックについてを話し合ったりし、お互い楽しく学び合いました。
DSOの集い
第2回理系ろう学生の集い 集合写真


2013年11月に第3回目が開催され、2015年2月には「理系ろう学生団体(DSO)」と「法律系ろう学生団体(DLPO)、「福祉系ろう学生団体(DWS)」の3つの団体と協力をして「デフ・エキスパート・シンポジウム」が開催されました。

 この2012年から始まった「理系ろう学生(DSO)の集い」の意思を引き継ぎ、今年の集いも『過去のろう学生』や『現在のろう学生』と『未来のろう学生』の交流を深め、各専門分野について楽しく触れ合えるようにしていきたいと思います。「理系の話題」や「理系の悩み」などを文系や高校生の方にも分かりやすくまとめ、参加者と交流を深めていくことを目標としていますので、文系理系問わず、科学に興味のある方はぜひ参加してみてくださいね!

2015年度DSO代表下城拓也